困りごと解決・VA/VE提案
薄物・薄板製缶板金のフレーム・カバー板金加工.comでは、工数削減や品質向上などに対するVA/VEの実績が多数あり、設計者のサポートさせて頂いております。
精度
■ 外側・内側双方からの溶接でひずみを軽減する
溶接加工では、金属に強い熱があたるため熱膨張と収縮により必ずひずみが生じます。例えば、左図のような箱物形状の溶接を 行なった場合、外側からのみ溶接すると中図のようなソリが発生します。それを右図のように裏から熱を加えて曲がりを修正する必要があり、手間も時間もか かってします為加工コストも上昇してしまいます。
このような歪みが生じてしまう場合には、上図のように溶接棒を通す穴を箱側面に開けることができれば、内側にも溶接を行う ことによって応力を相殺することが可能です。この方法では、溶接の強度が上がるうえに、ひずみが減少します。さらに、裏側から熱をかけてひずみを取る処理 が不要となり作業効率も上がります。
溶接の熱によるひずみは加工上さけられない場合がありますが、溶接の方法を工夫することで強度とひずみ低減を両立させるこ とができます。上記のように外側から溶接するだけではひずみが生じてしまうケースでは、内側からも溶接できるように設計変更を行うことができれば、作業が 効率化しコストダウンが可能です。その為には設計者も材料の特性を理解して設計に反映することが重要となります。