福島工場の板金加工設備 ― 2台のレーザー加工機を中心にご紹介
岩代工業のものづくりを支えるメインの板金工場が、福島県伊達市にあります。敷地5,940㎡・建屋2,450㎡という広大な拠点で、板材を「切る・抜く・曲げる・成形する・溶接する」までを一拠点で完結させる、当社最大の生産拠点です。今回はそのなかから、お客様の図面を最初に「カタチ」にしていく主役——2台のレーザー加工機を中心に、福島工場の板金加工を読み物としてご紹介します。
ISSUE — 板金は「工程の連鎖」
一枚の板が、製品になるまで
板金加工は、一枚の金属板を「切る」ことから始まります。必要な形に抜き、折り曲げ、ときに曲面へ成形し、最後に溶接して組み上げる——いくつもの工程を順に通して、はじめて製品の姿になります。どこか一工程でも外注に出せば、その都度モノが工場の外を行き来し、時間も品質管理の手間も増えていきます。
福島工場が「メインの板金工場」と呼ばれるのは、これらの工程をひとつの屋根の下で一気通貫に行えるからです。なかでもすべての起点となる切断・抜き加工を担うのが、これからご紹介する2台のレーザー加工機です。
MACHINE 01 — ファイバーレーザー
薄板を高速・美しく切る|ファイバーレーザー ML3015GX-F40

三菱電機 ファイバーレーザー加工機 ML3015GX-F40
レーザー加工機は、高エネルギーの光を一点に集め、金属を熱で溶かしながら切断する機械です。型(金型)を使わずプログラムだけで自在な形状を切り出せるため、板金加工の「最初の一手」として欠かせません。福島工場の主力が、三菱電機の ファイバーレーザー ML3015GX-F40 です。
ファイバーレーザーは、光ファイバーで増幅した近赤外の光を使う比較的新しい方式です。最大の持ち味は、薄板〜中板を高速で、しかも切り口を美しく仕上げられること。とりわけステンレスやアルミ、銅といった「光を反射しやすい金属」への加工を得意とし、消費電力もCO2方式より抑えられます。
3,050×1,525mmの定尺材をまるごと載せ、最大板厚t25まで対応。1枚の板から複数の部品をまとめて切り出す量産的な仕事で、本領を発揮します。
MACHINE 02 — CO2レーザー
厚板・多様な材質に強い|CO2レーザー ML3015HV2-R 45CF-R

三菱電機 CO2レーザー加工機 ML3015HV2-R 45CF-R
もう一台のレーザーが、同じ三菱電機の CO2レーザー ML3015HV2-R 45CF-R です。CO2レーザーは炭酸ガスを媒体に発振する、長く実績を積み重ねてきた方式。ファイバーが「新しさ」なら、こちらは「懐の深さ」が魅力です。
CO2方式は波長が長く、厚みのある鉄板(軟鋼)を、滑らかで質の良い切断面に仕上げるのが得意です。切断面の角(かど)がだれにくく、後工程での仕上げ手間を減らせるのも利点。
こちらも加工範囲は3,050×1,525mm・最大板厚t25で、ファイバーが苦手とする領域をしっかり受け持ちます。2台を並べて持つからこそ、材質と板厚に応じて常に最適な一台で切れる——これが福島工場のレーザー加工の強みです。
| 方式 | 加工範囲 | 最大板厚 | 得意とする領域 |
|---|---|---|---|
| ファイバー ML3015GX-F40 | 3,050×1,525 mm | t25 | 薄板〜中板を高速切断/ステンレス・アルミ・銅 |
| CO2 ML3015HV2-R 45CF-R | 3,050×1,525 mm | t25 | 厚めの鉄板を美しい切断面で/汎用性の高さ |
MACHINE 03 — パンチプレス
数多くの穴を一気に|CNCタレットパンチプレス AE2510NT

アマダ CNCタレットパンチプレス AE2510NT
レーザーと並ぶ「抜き」工程のもう一つの主役が、アマダの CNCタレットパンチプレス AE2510NT です。回転式の刃物台(タレット)に並んだ多数の金型をCNC制御で素早く切り替え、同じ形の穴を大量に、高速で打ち抜きます。制御盤やラックのように規則的な穴が多数並ぶ部品では、レーザーよりも速く・経済的に仕上がる場面が多く、案件に応じてレーザーと役割を分担しています。
MACHINE 04 — ベンダー
最大4mの大物を曲げる|大型ベンダー

東洋工機 ベンダー HYB-17540(4m対応)
切って抜いた板を、図面どおりの立体に折り曲げるのがベンダー(プレスブレーキ)です。福島工場は、東洋工機 HYB-17540 をはじめとする複数台のベンダーを擁し、最大4,000mmの長尺曲げにも対応します。装置の外装パネルや大型カバーなど、「長くて曲げられる工場が限られる」部品にこそ、この対応力が効いてきます。
MACHINE 05 — ロール成形
傷をつけずに曲面をつくる|ウレタンロール

アイセル ウレタンロール(曲面成形)
折り曲げが「角(かど)」をつくる加工なら、ロール機は「なめらかな曲面」をつくる加工です。アイセルの ウレタンロール は、金属ロールの代わりに弾力のあるウレタンで板を受けるのが特徴。表面に傷やロール跡を残さずに円筒・曲面を成形できるため、意匠性が求められる外装や、塗装・研磨後の仕上げ面を守りたい部品で重宝します。レーザー・パンチ・ベンダーに、この成形が加わることで、福島工場が対応できる形状の幅はぐっと広がります。
VIDEO — 動画で見る
加工の様子を、動画でどうぞ
文章や写真だけでは伝わりにくい加工の迫力やスピード感は、ぜひ動画でご覧ください。気になる設備のサムネイルをタップすると、福島工場で撮影したYouTube動画が開きます。
▶ 各サムネイルから岩代工業公式YouTubeチャンネルの動画が開きます。
CONCLUSION
切る・抜く・曲げる・溶接するを、一拠点で
今回はレーザー2台を主役にご紹介しましたが、福島工場の真価は、その先まで一拠点でつながっていることにあります。レーザーとパンチで切り出し、4m対応のベンダーで曲げ、ロールで成形し——そして数十台の溶接機(ティグ・半自動、アルミ専用機を含む)で組み上げるところまで。板から製品になるまでの全工程を社内で完結できるからこそ、品質にも納期にも責任を持てます。
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FAQ — よくあるご質問
福島工場の板金加工について
お客様からよくいただくご質問をまとめました。各質問をタップすると回答が開きます。


