3D CAD設計の現場を動画で公開しました|現地の手書きメモから製作図面まで(前編)
食品製造ラインの偏心角丸シュートを題材に、岩代工業が現地確認から3D CAD設計、製作図面までを進める実際の流れを、約1分35秒の動画にまとめて公開しました。現地の手書きメモが、どうやって「製作できる形」に変わっていくのか——設計の途中経過を、実際の画面と図面でご覧いただけます。
▶ 再生ボタンを押すと、このページのまま視聴できます(約1分35秒)
SUBJECT — 何をつくっているのか
上から落ちてくる原料を、2つの経路へ振り分ける部品
題材は、食品製造ラインで使われる偏心角丸シュートです。上層階から流れてくる食品原料を受け、2つの経路へ分け、それぞれの充填機ホッパーの位置へ流します。入口は角、出口は丸。しかも上下の中心がずれている(=偏心している)——名前のとおりの形です。

この部品には決まったカタログ品がありません。既設設備の取付位置、上下の口径、接続する高さ、中心のずれ量——すべてがその現場だけの条件で決まります。だからこそ、設計は現地に行くところから始まります。
STEP 1 — 現地確認
設計の出発点は、現地写真に残した赤い手書きメモ

動画の前半に出てくるのは、きれいな図面ではなく、現地で撮った写真に赤ペンで数字を書き込んだ状態のものです。図面だけでは分からない条件が、ここに残っています。
STEP 2 — 3D CAD設計
取付部から積み上げ、偏心した全体形状を立体で成立させる
現地で得た条件をもとに、3D CADで組み立てていきます。動画では、いきなり完成形を出すのではなくベース → 取付用フック → 全体形状 → 組み合わせという順で、部品が増えていく様子をそのまま収めています。


STEP 3 — 製作図面
図面は「設計の出発点」ではなく、立体を製作情報へ整理した成果物

ここが、この動画でいちばんお伝えしたい部分です。紙の図面を先に描いて、それをCADへ入力する——業界の外からは、そう見えることがあります。しかしこの部品では、順序が逆です。
| 図面に載せる情報 | 何のために |
|---|---|
| 全体寸法 | 上下の口径・高さ・偏心量を、製作できる数値として確定する |
| 取付部 | 既設設備へ確実に留まるよう、穴位置と板の合わせを指示する |
| 部品構成 | どの部品を、いくつ、どう組み合わせるかを製作側へ伝える |
FLOW — 設計から製作までの流れ
今回の動画は、5工程のうち最初の3つ

| 工程 | やること | この動画 |
|---|---|---|
| 現地確認 | 条件を知る(取付位置・口径・高さ・偏心量) | 前編で紹介 |
| 三次元設計 | 形を成立させる(取付部・全体形状・干渉確認) | 前編で紹介 |
| 製作図面 | 製作情報へ整理する(全体寸法・取付部・部品構成) | 前編で紹介 |
| 部品展開 | 板へ戻す(曲げを見込んだ展開図をつくる) | 後編で紹介予定 |
| 社内製作 | 加工・溶接・組立 | 後編で紹介予定 |
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一品一様の装置・治具・搬送部品の設計から製作までの進め方は、読み物ページ「機械設計・製作」でご紹介しています。板金加工そのものについては「精密板金加工」のページもあわせてご覧ください。
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既設ラインに何かを足したい。でも、寸法も形も決まっていない——そういう案件こそ、現地に伺うところから始めます。岩代工業は、現地確認・設計・板金加工・溶接・組立までを社内の工程としてつないでいます。動画でご覧いただいた設計も、その入口にあたる部分です。
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動画についてよくいただくご質問
※動画中の3D CAD画面はSolid Edge®を使用しています。Solid Edge®は、Siemens Product Lifecycle Management Software Inc.またはその子会社・関連会社の、米国およびその他の国における商標または登録商標です。本動画は、ソフトウェアメーカーによる提供・協賛動画ではありません。
※ナレーション音声はVOICEVOX Nemo(男声1)を使用しています。